肺炎球菌ワクチンの種類が変わります 15価肺炎球菌ワクチンが定期接種化へ

2022年9月に15価肺炎球菌ワクチンが高齢者に対して薬事承認され、2023年4月に「バクニュバンス©」発売が開始されました。そして2023年6月には15価肺炎球菌ワクチンが小児に対しても薬事承認され、さらに2023年12月に厚生労働省より小児の定期接種が従来の13価肺炎球菌ワクチンから15価肺炎球菌ワクチンへと変更になることが発表されたました。

流山市でも2024年度から15価肺炎球菌ワクチンが定期接種化されることになりました。

そもそも肺炎球菌感染症とはどんな感染症なのでしょうか。

肺炎球菌という細菌が原因となり、細菌性中耳炎や細菌性髄膜炎、菌血症、肺炎、敗血症など引き起こします。そして肺炎球菌感染時、特に乳幼児や高齢者は重症化しやすいと言われています。重症化すると、高熱や呼吸困難など時には命に関わることもあるので注意が必要です。

肺炎球菌感染症は予防ができる病気です。

肺炎球菌に対して重要なことは「予防」することです。そして肺炎球菌のワクチンを打つと肺炎球菌感染症に罹患しにくくなり、さらに肺炎球菌感染時の重症化のリスクが少なくなります。

では定期接種化する15価肺炎球菌ワクチンに関してお伝えします。

実は肺炎球菌には多くの種類があります。今までの小児の定期接種として採用されていた13価肺炎球菌ワクチンは「13種類の肺炎球菌」による感染症を予防することができていました。そしてこれからはさらに多くの種類に対応して、「15種類の肺炎球菌」による感染症を予防することができる15価肺炎球菌ワクチンが採用されることになりました。

この15価肺炎球菌ワクチンは従来の13価肺炎球菌ワクチン以上の効果が確認され、安全性に関しても13価ワクチンと同等であると報告されています。

また現在すでに13価肺炎球菌ワクチンを接種している人はどうなるのでしょうか。

15価肺炎球菌ワクチンを13価肺炎球菌ワクチンから切り替えて接種した場合の有効性と安全性は薬事審査において確認されています。そのため今まで13価肺炎球菌ワクチンの接種をしている方は4月の切り替えのタイミングでそのまま15価肺炎球菌ワクチンを接種していただけます。

ワクチンの副反応に関してもワクチン接種による一般的な副反応(赤みや熱、痛みなど)以外は現在のところ、報告はありません。

5歳未満では肺炎球菌による髄膜炎などへの感染リスクが高く、特に乳幼児では致死率が高いことや罹患後に後遺症が残ってしまう可能性が高いことから、肺炎球菌ワクチン接種による予防が重要になります。

肺炎球菌に限らず予防接種はワクチン毎に接種する年齢や回数・間隔が異なります。それは病気によってかかりやすい年齢や重症化しやすい年齢が違うからです。このことから、予防接種は決められたタイミングで接種することがとても大切になります。当院では、流山市のおおたかの森こどもクリニックでははじめてのワクチン外来をしております。

2か月のお誕生日にワクチンデビューしましょう!

詳細はこちら(https://otakanomori-cc.com/first-vaccine.html