子どもの唇が乾燥するのはなぜ?冬のリップケア方法
はじめに
寒くなるこの季節、お子さんの唇が荒れていると気になりますよね。当院でも「子どもの唇がカサカサしている」「唇が切れて出血している」というご相談をよくいただきます。冬の乾燥は大人よりも子どもに大きな影響を与えます。今回はお子さんの唇を守るためのリップケア方法について解説します。
なぜ子どもの唇は乾燥しやすいのか
子どもの肌は大人より薄く、バリア機能が未発達です。特に唇は皮脂腺が少なく、保水力が低いため冬の乾燥にとても敏感です。さらに、多くのお子さんが無意識のうちに唇をなめてしまう癖を持っています。唾液で一時的に潤った唇はすぐに蒸発し、さらに乾燥が進みます。この悪循環が冬になると顕著に表れ、お子さんの唇の乾燥を促進させ「カサカサ」や「唇からの出血」につながります。また、冬の暖房による室内の乾燥や外出時の冷たく乾いた外気との温度差も唇の乾燥を加速させます。
よく見られる唇のトラブル
乾燥による唇荒れは唇がカサカサしたり、皮がむけたりする状態です。この場合、まずは保湿が基本です。
一方、唇の乾燥とよく間違われる症状として口唇ヘルペスがあります。小さな水ぶくれが集団で現れ痛みや違和感を伴います。ヘルペスの場合は医師の診察が必要です。唇の乾燥が続いて皮膚炎に進行すると、赤くなったり腫れたりすることもあります
今日からできる予防法
1. リップクリームの選び方と使い方
お子さんに使うリップクリームはできるだけ添加物の少ないものを選びましょう。ワセリンやラノリンなどシンプルな成分のものが安心です。1歳以上のお子さんであれば市販の子ども用リップクリームも使用できます。塗るタイミングは、朝の支度時、外出前、食後、就寝前が効果的です。1日3~4回程度が目安です。
2. 加湿器の活用
室内湿度を50~60%に保つことが理想的です。加湿器がない場合は、濡れたタオルを干したり、お風呂のドアを開けたりするだけでも効果があります。
3. 水分補給
冬は汗をかかないため水分補給を忘れがちです。こまめに温かい飲み物を飲ませることも体の内側からの乾燥対策になります。
4. 唇をなめないための工夫
お子さんが唇をなめるのを見かけたときは優しく「唇をなめるとさらに乾いちゃうよ」と声かけしましょう。リップクリームを塗ることで、なめる行為を減らせることもあります。
最後に
冬の乾燥は避けられませんが、適切なケアでお子さんの唇トラブルはほとんど防ぐことができます。大切なのは小さなサインを見落とさず、早めに対処することです。お子さんの唇の乾燥を放置しておくとひび割れや痛みが悪化し、ただれや炎症につながります。「たかが唇の乾燥」と思わず、お子さんの唇が乾燥しているなと思われた方はまずは当院へご相談ください。
#子どもの唇荒れ #冬の乾燥 #リップケア #リップクリーム
