注意!千葉県で麻しん(はしか)の感染を4年ぶりに確認

こんにちは、おおたかの森こどもクリニックです。

コロナ禍を経て、インバウンドが増加し、観光地には外国人の割合が増えています。日本を選んで多くの観光客が訪れることは非常に喜ばしいことですが、現在海外では麻しん(はしか)の感染の報告が増えており、ついに千葉県でも麻しん(はしか)の感染者が報告されました。

麻しん(はしか)とは

麻しんウイルスが原因となり感染します。感染力が非常に強いことが特徴で、空気感染でもより感染します。つまりすれ違ったり、同じ空間にいたりするだけで感染する恐れがあります。基本再生産数という「1人の感染者が何人に感染させるか」の指標があり、その指標によるとインフルエンザなどは「1~2」とされているのに対し、麻しん(はしか)の指標は「10以上」とされています。そして免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症してしまいます。

麻しん(はしか)の危険性

麻しんウイルスに感染すると約10日の潜伏期間を経て、発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れ、その後2~3日経つと、39度以上の高熱と発疹が現れます。合併症として中耳炎や肺炎などを発症しやすく、約1000人に1人は脳炎など重い病気を起こし、亡くなってしまうこともあります。麻しんウイルスは脳内に潜伏することもあり、1度感染し、治ったと思っても5年ほど経過してから突然運動障害や意識障害を起こし、やがて植物状態になる亜急性硬化性全脳炎という病気になる可能性もあります。

先ほどもお伝えしましたが、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症してしまいます。つまり免疫の持っていない乳幼児は注意が必要です。

麻しん(はしか)の予防

麻しんは手洗い・マスクなどでは予防はできません。最も有効な麻しん(はしか)の予防方法は「予防接種」です。

麻しんは定期予防接種の対象となり、現在は麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)が1歳の時と小学校に上がる前の年の2回行われています。

しかし新型コロナによる受診控えが影響したのか小学校に上がる前(MRワクチン2期)の接種率が下がっています。

麻しん(はしか)を発症した場合は、学校などで感染を拡大させるリスクがあります。母子手帳などで予防接種歴を確認し、麻しんのワクチンを2回打っていない方や打ったかどうかわからない方はかかりつけ医などに相談しましょう。

当院でも麻しん(はしか)のワクチン接種を実施しています。お気軽にご相談ください。(https://otakanomori-cc.com/vaccination.html

現在は麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)の供給が不安定となっています。状況によってはお受けできないこともございます。ご理解の程宜しくお願い致します。

当院では「生後2か月のお誕生日にワクチンデビュー はじめてのワクチン外来」を行っております。

詳細はこちら(https://otakanomori-cc.com/first-vaccine.html