中学生になったら子宮頸がんワクチンを!「9価の子宮頸がんワクチン(シルガード)」が2023年4月より定期接種で選択できるようになりました!

子宮頸がんのうち約9割はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因と言われ、年間で約1万人が罹患しそのうち2800人が亡くなっています。ヒトパピローマウイルス(HPV)自体はありふれたウイルスで、性経験がある女性であれば50%以上の方が生涯で一度は感染すると言われています。そのうち、一部の女性にHPVによる細胞のがん化が起こります。ヒトパピローマウイルス(HPV)にはいくつかの種類があり、その中でも特にHPV16型、HPV18型はがん化の進行が早いと言われています。

日本での子宮頸がんワクチンの定期接種では、サーバリックス(2価)、ガータシル(4価)が対象でしたが、2023年4月よりシルガード9(9価)も公費の対象となりました。

これまでの子宮頸がんワクチンでは約60~70%の子宮頸がんを予防できるとされていましたが、9価のワクチンのシルガード9では約90%を予防できると言われています。

 サーバリックスガータシルシルガード9
予防する型の数249
予防する型子宮頸がん(16,18型)子宮頸がん(16,18型) 尖圭コンジローマ(6,11型)子宮頸がん(16,18,31,33,45,52,58型)
尖圭コンジローマ(6.11型)
接種時期1回目:中学1年以降
2回目:1か月後
3回目:6か月後
1回目:中学1年以降
2回目:2か月後
3回目:6か月後
1回目:中学1年以降
2回目:6か月後
(15歳未満の方は2回で終了)  
【15歳以上】
1回目:15歳以降
2回目:2か月後
3回目:6か月後
公費公費公費(2023年4月より)

ガーダシル(4価)で初回接種した方は3回ともガーダシルを接種することが勧めらます。2回目や3回目をシルガードに変えた場合の有効性、安全性について十分なデータがないためです。

しかし、初回をガーダシルで接種された方で2回目や3回目を希望される場合は、有効性と安全性のデータが少ないことをご理解いただければシルガードの接種が可能です。(WEBも予約できます。)

HPV感染は男女間で感染を繰り返します。そのため女性だけでなく男性もワクチンを接種することでHPV感染による病気を予防するだけなく感染拡大を抑えることができます。海外でも多くの国で男子へのワクチン接種が推奨されております。(ただし、男性への接種は自費になります。)