おむつかぶれ

おむつかぶれとは

おむつかぶれとは、おむつがあたる部分におきるブツブツ・ただれなどの皮膚炎のことです。
おむつかぶれは、いくつかの要因が重なって起こります。
主な原因は、皮膚が尿・便に長時間触れることにより、皮膚の炎症が起きることです。特に下痢便や軟便の時には悪化しやすく、ただれることもあります。
他にも、おむつの中が蒸れたり（特に夏場）、おむつの繊維で皮膚が擦れたり、おむつやおしり拭きの素材にかぶれたりすることも原因となります。

おむつかぶれを起こしやすいのはどんな時？

• 下痢便や軟らかい便の時
• 外出時など長時間おむつをはいたままの時
• 高温多湿の季節（夏場など）

症状

おむつに覆われた部分（肛門周囲やおしりなど）の赤みやブツブツ、かゆみなどの症状から始まります。悪化すると、赤みやブツブツのある部分がただれたり、水疱ができて破れることもあります。その場合は痛みも伴うため、お風呂のお湯や尿がしみて、入浴や排尿の際に赤ちゃんが泣いて痛がります。

治療

• おむつ交換の頻度を増やしましょう
  おむつをこまめに交換し、おむつの中が湿ったり汚れている状態をなるべく短くすることが大切です。
• おむつ交換時に皮膚を適切に洗浄、保護しましょう
  皮膚に刺激を与えずに汚れを拭き取れるよう、水分を含ませたやわらかい布や濡れたおしり拭きでやさしくふき取りましょう。可能ならば、シャワーで洗い流すのがよいです（特に下痢便で汚れが落ちにくい時）。また、おしりが乾燥してから新しいおむつをはかせるようにしましょう。
  洗浄後は、毎回ワセリンや亜鉛華軟膏などを厚めに外用します。ワセリンや亜鉛華軟膏を外用することで刺激から皮膚が保護され、おむつかぶれを起こしにくくなります。次におむつを交換する際には、これらの外用薬を完全に拭き取ろうとせず、重ねて塗るようにしましょう。
• 下痢、水様便の場合は便性のコントロールが重要です
  小児科を受診し、必要あれば整腸剤などを内服します。
• 皮膚の炎症が強い場合は、短期的にステロイド外用薬を使用します
  上記のケアで改善せず、赤みやむくみが強い状態では、ステロイド外用薬を1日2回塗ることが有効です。ステロイド外用時以外のおむつ交換の際は、ワセリンや亜鉛華軟膏などを塗って皮膚を保護しましょう。

注意点

まれに肛門付近の皮膚にカンジダというカビの一種が感染して皮膚カンジダ症を生じることがあります。一見おむつかぶれの症状と似ていますが、おむつかぶれの治療で悪化する場合や治らない場合は皮膚カンジダ症の可能性もあるため、病院に相談してください。